リースバックとリバースモーゲージの違い

一言でいえば【売買と担保融資】の違いです。『リースバックは売買』、『リバースモーゲージは担保融資』です。それではこの違いの詳細を見ていきましょう。

リバースモーゲージの仕組み

自宅を担保にして金融機関から融資を受ける事ができる制度です。５５歳以上といったシニア向けのローンです。返済は金利のみを支払い、死亡後自宅を売却して融資の一括返済に充てる事になります。

リバースモーゲージ住宅ローンのメリット

（1）毎月の支払いは金利のみ。元金と利息を毎月返済する通常の住宅ローンと比べると毎月の支払い額が大きく違ってきます。収入が限られている高齢者にとっては大変嬉しいものです。

（2）毎月の支払いは金利のみ。融資を受けた元金は相続時に一括返済する商品です。

（3）リバースモーゲージ住宅ローンの借り方は二通りの借り方が有ります。「リコース型」と「ノン　　　　　　　　　　リコース型」です。メリットが良いと思われるのが、「ノンリコース型」です。ノンリコース型は相続で自宅売却代金が融資額を100％返済できなくても残債務を返済しなくても良いという契約です。但し、デメリットもあります。

ノンリコース型リバースモーゲージのデメリット

（1）金利がリコース型と比較して高くなります。リバースモーゲージの融資金利は変動金利が主流です。金利が上昇すれば毎月の返済額が膨らみます（借入金は100％残りますが）。数字で表してみますと、借り入れ金3000万円で金利が4％の場合、毎月の支払額＝10万円（１年間＝１２０万円）。利息が6％の場合＝15万円（1年間＝１８０万円）になります。金利水準自体が高い為、ノンリコース型リバースモーゲージを検討する場合は、返済予定を綿密に立てた方がよろしいかと思います。

（2）不動産の価値が下落して融資限度額（自宅を売却した場合の約５割と言われております）が途中で引き下げられる事も有り得ます。引き下げられたらその差額分は毎月or一括返済をしなければなりません。

（3）死亡後売却しても残債務が残る事もあり得ます。ノンリコース型を選ぶ場合は、担保割れを防ぐ為あらかじめ融資額を低めに設定する場合もあります。

（4）ノンリコース型はリコース型に比べて、融資額が低く、金利が高く、審査が厳しいのが難点です。これがノンリ型リバースモーゲージのリスクです。

リースバックは融資ではなく売買ですが、売却した自宅に家賃を支払いながらそのまま済み続けられます。リースバックとリバースモーゲージは自宅に住み続けられるのは同じですが、内容は全く別物です。私の拙い説明で売却と担保融資の違い（リースバックとリバースモーゲージの違い）が良くお解かりになりましたか。大きく違うのは①資金使途（リバースモーゲージの場合は資金使途により融資が断られる場合があります「融資なので」）。②契約金額（手元資金や必要な資金を具体的に割り出しましょう。）③相続争いを無くすのはどちらが良いのか？を考えましょう。

以上の事を良くお考えになり決断して下さい。